金融の公共性研究所代表:紀国正典プロフィール

金融の公共性研究所代表:紀国正典プロフィール
   紀 国 正 典(きのくに まさのり)
    高知大学名誉教授・経済学博士(京都大学)


わたし紀国正典は、弁護士を目指して法学部に進み、法律の学習をしていました。その学習課程で、法の変遷に興味をもち、その根底にある要因が経済であることを知り、経済学をより深く学んでみたいとの思いにとらわれました。そして経済学の研究者の道に進むことを決意し、経済学および英語・ドイツ語を独学で勉強して大学院を目指したのです。

京都大学大学院経済学研究科に入学後は、資本主義の矛盾が金融・国際金融に集中的に発生することを目の当たりにした経験から(いわゆるニクソン・ショック:アメリカによる金・ドル交換停止による混乱)、「人間は金融・国際金融をどのように制御すべきか」というテーマに取り組むようになりました。

京都大学大学院経済学研究科修士論文のテーマは、「アメリカ1920年代前半における連邦準備政策と金の流入」です。ケインズとハロッドがそれぞれの著書で、「管理通貨」の発祥が、1920年代のアメリカの連邦準備理事会(アメリカの中央銀行にあたる)の金不胎化政策(流入した金を意図的に海外流出させない政策)にあると、述べていることを知ったからです。しかし、わたしの論文の結論は、ケインズ、ハロッドの評価とは異なり、海外からの金の巨額な流入によって管理機能は麻痺し、1929年の大恐慌を招いたというものでした。

高知大学人文学部経済学科に着任してから、国際金融論・金融論の講義を担当することになりました。その後も、「人間は金融・国際金融をどのように制御すべきか」というテーマを深めるために、リカード、ケインズ、マルクス、レーニンなどの金融思想・経済思想を研究しては、金融制御の方法と理念を追究するようになりました。

また、より現実的・実践的なテーマにも取り組むため、国際金融規制と多国籍銀行業の規制・監督問題も研究するようになりました。おりから国際決済銀行(BIS)のバーゼル銀行監督委員会で、国際的な銀行規制の枠組みと国際標準化(いわゆるBIS規制など)が検討されるようになっていたからです。

これらの研究を進める過程で、国際金融という人間の営みが、そもそもどのような仕組みで、どのように運動しているのかを解明する必要があるとの問題意識がわき、国際金融のいろんな現象や運動を、「一つのシステム」として解き明かす方法を探るようになりました。
このために、自然科学から人文・社会科学分野にも広がって発展してきたいわゆる「システム論」研究に乗りだし、この成果をもとに、「国際金融システム論」の理論構築をしようとしました。しかし、システム論分野は、「一般均衡システム論」から「複雑系」まで非常に幅広い領域に広がっているので、かなりの時間と労力を要しました。

システム論は、伝統的な科学の手法であった要素還元主義の反省の上にたち、諸要素の相互関係と相互作用からシステムとしての運動を解き明かそうとする研究方法論です。この方法論は、「国際金融システム論」を考える上でとても有益なものでした。国際金融システムが、国民システムを構成する国民金融諸要素の複合体であり、それらの競争と協調の複雑な相互作用関係で形成されていることを明らかにできたからです。

ただ自然と社会を共通して貫く法則があると主張する点では、システム論に疑問をもちました。物質の基本要素の相互作用関係から成る自然システムと、人間を基本要素とする社会システムでは、基本要素そのものが根本的に異なっているからです。分子や原子などの、均質で規則的な運動をする物質界の基本要素と違って、社会システムの基本要素たる人間とその行為は均質で規則的なものではありません。社会システムの基本要素には、多面的多様性を有する柔軟な人間を置かないと、システム理解が机上の空論になって、ゆがんでしまうのではないか、これがシステム論研究から批判的に学んだもう一つのことです。ここで学んだことが、その後の「方法論的人間主義」という、金融研究におけるわたしの方法論につながりました。

この「国際金融システム論」研究は原理的な解明をしただけにとどまっており、それ以降、中断したままです。どうしても原理論的な分析は、抽象レベルにとどまってしまうという限界があります。歴史現実をふまえた「国際金融システム史論」を書かなければ、国際金融システム論研究は完成しません。しかし、多くの情報やデータ調査が必要なこの研究を存命中にできるのか、焦るばかりです。

金融制御の理念を、古典派経済学の完成者であるとともに急進的民主主義改革者であったリカードの影響を受けて、「金融の民主主義」というキーワードで解き明かそうとして、一応論文も書きました。しかし、その理念では狭すぎるのではないかとの不満をかかえていて、これに代わるものは何だろうかと、ずっと探していました。

その後、日本においてはバブル崩壊と金融危機のひどい状況が生じましたが、尊敬する故中坊公平弁護士(当時は住宅金融再建管理機構社長)が、「銀行の公共性」について提起し、銀行批判をしているのを知りました。調べてみると過去においても、金融危機が発生したり、あくどい銀行経営に対する批判が強まった時にはいつも、「銀行の公共性」つまり「金融の公共性」が世間の関心を集めていたのです。このようなことを契機に、「公共性」や「金融の公共性」という概念に、金融制御の理念としての、なにか魅力か潜在力があるのではないか、と感じるようになりました。

そして金融の公共性について書かれた研究文献を探し始めたのですが、なんと、それを表題やテーマにした研究書はまったく見当たらないのです。雑誌論文には少しだけありました。日本金融学会が「金融の公共性」を共通論題にしたこともあって、そのときは学会に所属していましたので参加したのですが、「金融の公共性とはどういうことか」という本質については何も切り込んでいないのです。東京大学出版会の公共哲学京都フォーラム編『公共哲学』全22巻は、政治・経済から文化・芸能に至るまで多分野にわたって公共性を研究した大作ですが、金融の公共性という言葉はどこを探しても見当たらなく、いっさい言及されていませんでした。新古典派や公共経済学派のいわゆる「公共財論」は、金融そのものを無視しておりました。これらの状況にとても驚きました。世間の現実と学問が大きくかけ離れていたのです
それでは、それ以外の学問分野では、「公共性」という概念をどのように解明しているのだろうかと、哲学、法学、政治学、行政学、社会学の分野に、さらに「国際公共性」についても、国際政治学、国際法、国際社会学、国際経済学分野へと、研究を広げていきました。

しかしこれは、地図のない広大なジャングルに足を踏み入れてしまうことを意味していました。四方八方にいろんな意見や学説が咲き乱れていたのです。ある法学研究者が、公共性とは、考えれば考えるほど分からなくなる、と述懐していたのもうなずけます。このジャングルからどう抜け出せばいいのか、あちらこちらとさまよいながら苦闘しました。

「木をみて森をみない」という戒め(慣用句)があります。これがこのジャングルを抜け出すヒントを与えてくれました。ジャングル全体を眺望できる理論的枠組みを構築すれば、部分の位置もわかります。諸学説は難しく追求し過ぎて、部分にとらわれていたように思います。そのため、どうしても公共性あるいは公共財の理解の方法が、狭くて硬直的になってしまうのです。
ジャングルを見渡せる理論的枠組みを広く動態的に設定すれば、公共性を総合的にとらえることができ、金融の公共性をふくめることも可能になります。
この方法論にたどりついて、ようやくジャングルを抜け出す展望が開けました。わたしはこの方法論を「公共性三元論」と名づけました。しかし実に多くの貴重な時間を浪費してしまったものだと、後悔しております。

昔、あるテレビ局で、これまでの人類の発明品のなかから人類に役立ったものを公募し、順位をつけるという番組がありました。「火」、「農耕」、「文字」、「民主主義」などと並んで、「貨幣(お金)」も上位にきました。貨幣は、富の共通の等価物という万能力を社会から与えられており、とても便利なものだからでしょう。

金融は、この貨幣(お金)という富の共通の等価物を共同利用する公共財です。国際金融とは、国境をこえて貨幣を共同利用する国際公共財です。しかし金融の公共財としての特性を探っていきますと、これほどやっかいな公共財はないことがわかりました。「弱い公共財」、「恐い公共財」、「危ない公共財」、「富を代表しながら富ではない公共財」、などです。貨幣は万能力をもっているだけに大きな弊害もあります。火をうまく管理しないと、やけどをしたり大火事になって財産や生命までも失いますが、貨幣も同じで、これまでに人間や人類にいろんな災難をもたらしてきました。

それなら貨幣およびそれを基礎とする金融をうまく制御して、人類の持続的幸福に役立てる金融活動があるはずです。調べてみたら、社会的責任投資(SRI)や金融機関の社会的責任活動(金融CSR)、ソーシャル・ファイナンスなど、多くの金融活動が創造されていて、とても興奮しました。これらの多様な金融行為の研究をより深めるため、それらすべてを包括できる定義がないものか、いろいろ考えましたが、結局はシンプルに、「社会的責任金融・国際的責任金融」という概念にしました。この研究はまだその一端を紹介しただけにとどまっており、実に多くの課題が残されております。

ユニバーサルデザインという公共財思想に出会ったのは、とても幸運なことでした。高知大学において、全盲という障がいをかかえつつ懸命にがんばる学生さんの支援委員長を務めていたことと、それを妻と話題にしていたとき、妻がユニバーサルデザインを特集したある婦人雑誌を見せてくれたことが、このきっかけを与えてくれたのです。

金融が公共財であるとすれば、その思想と原則は、金融にも応用できます。こうして「金融ユニバーサルデザイン」という発想が生まれました。この思想は、人間にやさしい、社会にやさしい、地球にやさしい金融・国際金融の公共財としてのあり方を考えるための、重要な指針となりました。

このような経過を経てようやく、高知大学退職直前に、『金融の公共性と金融ユニバーサルデザイン』という著書を出版することができました。この成果によって、少しは回りを見渡せられる丘の上に立つことができるようになりました。しかし頂上はずっとかなたにあり、道のりは遠いです。

社会的責任金融教育という教育実践にも挑戦してみました。ゼミ生とともに、金融機関の社会的責任活動(金融CSR)の調査と評価活動に取り組んだのです。学生の社会的責任意識を高めるとともに、会社研究を強めて就職活動にも役立てるためでした。

以上、簡単にわたしの研究軌跡をふりかえってみましたが、つくづく「自分は不器用な人間だな」との感想をもちます。根底的に突き詰めて納得できないと先に進めないからです。このためどうしても回り道をしてしまい、道草に時間を取られてしまうのです。

高知大学を定年退職してフリーになった今は、この不器用さによる研究の遅れを取り戻そうと、懸命です。やらなければならない研究課題と社会的課題がたくさん残されているのです。後は、老化がもたらす体力と知力の衰えとの勝負です。

研究者の職業病である眼精疲労、肩こり、腰痛には、長い間悩まされてきました。しかしわたしの開発した「誰でも長続きでき簡単な楽々寝床筋トレ」を実践してみて、これを克服できました。
その効果が確実なので、その経験と方法を本にまとめ出版しようと、多くの出版社に掛け合いましたが、ことごとく断られました。著名な専門家でない素人のわたしの書いたものは、敬遠されるようです。それでは自分で出版してみようと、電子書籍にまとめ、自己出版してみました。

高知大学退職後の念願であったこの「金融の公共性研究所」の立ち上げも、わたしの不器用さで、退職後四年近くもかかってしまいました。研究所の設立理念と目的に賛同していただける方々やこれに関心をもっていただける方々のご協力とご参加により、「―みんなでつくる―金融の公共性研究所」を運営していきたいと存じます。関心のある方には、どうかご協力とご参加のほど、よろしくお願い申し上げます。

なお、研究業績として以下に紹介する「学術論文」については、高知大学学術情報リポジトリのおかげで、Web上に公開されておりますので、インターネットで高知論叢と検索して頂ければ、誰でも閲覧・入手が可能です。ただ昔に執筆した論文は、未熟で恥ずかしいものが多く、若気の至りということでご勘弁願います。

また電子書籍で出版した『運動弱者と中高年のための楽々寝床筋トレ―運動を持続できないあなたも長続き、とても簡単―』は、インターネットでブクログ・パブー(http://p.booklog.jp)にアクセスして頂き、筆者名で検索して頂ければ、有料ですが(325)、誰でもダウンロードできて入手が可能です。



出身・学歴
三重県伊勢市生まれ(旧姓:中出)。
立命館大学法学部卒業。
京都大学大学院経済学研究科博士前期課程経済政策学専攻修了
(経済学修士修得)。
京都大学大学院経済学研究科博士後期課程経済政策学専攻退学
(研究指導認定)。
京都大学大学院経済学研究科に学位論文を提出し経済学論文博士授与(論経博第377号)。


教職歴
国立高知大学人文学部経済学科:常勤講師採用。
国立高知大学人文学部経済学科:助教授昇任。
国立高知大学人文学部経済学科:教授昇任。
国立高知大学人文学部経済学科長就任。
国立大学法人高知大学人文学部教授定年退職。
国立大学法人高知大学より名誉教授称号授与。
国立大学法人高知大学教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門教授(再雇用大学教員)を退職。

担当授業科目
国際金融論、金融論、貨幣論、国際金融と市民生活、社会科学演習、大学学、日本語技法、専門演習、卒業論文指導、修士論文指導。

その他教職歴
高知県立大学短期大学部非常勤講師:「現代資本主義論」担当。
放送大学面接授業(高知学習センター):社会系・共通科目
 講義テーマ「国際化時代の金融リスク管理」。
 講義テーマ「金融リスク管理と国際的責任金融」。
摂南大学薬学部非常勤講師:「経済学」担当。
摂南大学看護学部非常勤講師:「経済学」担当。
京都府立大学公共政策学部非常勤講師:「経済学概論」担当。


研究業績
(学位論文)
修士学位論文
紀国正典「アメリカ1920年代前半における連邦準備政策と金の流入」。
京都大学大学院経済学研究科修士論文(経済学修士授与:1979年3月31日)。

博士学位論文
紀国正典『金融の公共性と金融ユニバーサルデザイン』ナカニシヤ出版、2012年4月。
京都大学大学院経済学研究科博士論文(経済学論文博士授与・論経博第377号:2013年3月25日)。

(著書)
紀国正典[1999]「国際金融システムと金融制御」池上惇・森岡孝二編『日本の 経 済システム』青木書店、1999年12月(共著)。

紀国正典[2011]「社会的責任金融・国際的責任金融と金融ユニバーサルデザイン―『資本論』から探る金融の公共性」、基礎経済科学研究所編『世界経済危機とマ ルクス経済学』大月書店、2011年3月(共著)。

紀国正典[2012]『金融の公共性と金融ユニバーサルデザイン』ナカニシヤ出版、2012年4月第1刷り、2013年4月第2刷り(単著)。

(学術論文)
紀国正典[1980]「合衆国20年代における財務長官メロンの減税政策」京都大学財政学研究会発行『財政学研究』第4号、1980年4月。

紀国正典[1981]「J.M.ブキャナンの公債論」京都大学財政学研究会発行『財政学研究』第5号、1981年7月。

紀国正典[1981]「合衆国20年代における金の流入と連邦準備政策」京都大学経済学会『経済論叢』第128巻、第1・2号、1981年8月。

紀国正典[1983]「J.M.ケインズの「管理通貨論」について」高知大学経済学会『高知論叢』第16号、1983年3月。

紀国正典[1984]「D.リカードの金融統制論」高知大学経済学会『高知論叢』第19号、1984年4月。

紀国正典[1985]「金融的従属論―ヴェ.イ.レーニンの概念の検討」高知大学経済学会『高知論叢』第23・24合併号、1985年11月。

紀国正典[1986]「地方財政危機と市町村財政―高知県市町村財政を対象として」高知大学経済学会『高知論叢』第25号、1986年3月。

紀国正典[1986]「『金融の民主主義』と金融労働」高知大学経済学会『高知論叢』第27号、1986年12月。

紀国正典[1987]「『円の国際化』政策の展開―国際金融政策課題を追って」高知大学経済学会『高知論叢』第30号、1987年11月。

紀国正典[1988]「国際金融の安全性・健全性と規制・監督システム― C.M.フリーセンの国際比較調査の検討」高知大学経済学会『高知論叢』第32号、1998年7 
月。

紀国正典[1990]「多国籍銀行業と国際金融規制」高知大学経済学会『高知論叢』第34号、1990年3月。

紀国正典[1990]「銀行ディスクロージャーと金融の国際化」高知大学経済学会『高知論叢』第35号、1990年7月。

紀国正典[1992][多国籍銀行の監督に関するバーゼル・コンコルダートの変遷と意義]高知大学経済学会『高知論叢』第45号、1992年11月。

紀国正典[1993]「多国籍銀行業の監督についての国際基準ミニマム」高知大学経済学会『高知論叢』第46号、1993年3月。

紀国正典[1993]「国際金融統計のディスクロージャーと情報インフラストラクチャー―BIS統計の検討―」高知大学経済学会『高知論叢』第48号、1993年11月。

紀国正典[1995]「国際金融システム―グローバル・2国モデル」高知大学経済学会『高知論叢』第54号、1995年11月。

紀国正典[1996]「国際金融取引―グローバル・2国モデル」高知大学経済学会『高知論叢』第55号、1996年3月。

紀国正典[1996]「国際金融構造―グローバル・2国モデル」高知大学経済学会『高知論叢』第57号、1996年11月。

紀国正典[1997]「国際金融システム―多数国モデル」高知大学経済学会『高知論叢』第60号、1997年11月。

紀国正典[1998]「日本版金融ビッグバンと市民生活―金融消費者主権は確立されるのか―」高知大学経済学会『高知論叢』第63号、1998年11月。

紀国正典[1999]「公共性と公共性諸学説―国際金融システムの規範的方法の検討(1)―」 高知大学経済学会『高知論叢』第65・66合併号、1999年11月。

紀国正典[2001]「金融コングロマリット―OECDの研究成果の検討―」高知大学経済学会『高知論叢』第70号、2001年3月。

紀国正典[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(上)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」高知大学経済学会『高知論叢』第73号、2002年3月。

紀国正典[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(中)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」高知大学経済学会『高知論叢』第74号、2002年7月。

紀国正典[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(下)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」高知大学経済学会『高知論叢』第75号、2002年11月。

紀国正典[2003]「金融の公共性・国際公共性諸学説の検討(1)―外部性論からのアプローチ―」高知大学経済学会『高知論叢』第78号、2003年11月。

紀国正典[2004]「金融の公共性・国際公共性諸学説の検討(2)―「「公共財」論の問題点―」高知大学経済学会『高知論叢』第79号、2004年2月。

紀国正典[2004]「国際金融システム論(1)―システム・アプローチの意義と課題―」高知大学経済学会『高知論叢』第80号、2004年7月。

紀国正典[2005]「外貨建金融商品の販売方法についての調査と評価(2004)―高知市所在の金融機関の窓口調査結果の検討―」高知大学経済学会『高知論叢』第82号、2005年3月。

紀国正典[2005]「金融の公共性・国際公共性諸学説の検討(3)―貸手責任論と社会的責任金融(SRF)」高知大学経済学会『高知論叢』第84号、2005年11月。

紀国正典[2006]「国際金融システム論(2)―金融におけるシステム論的方法の展開―」高知大学経済学会『高知論叢』第85号、2006年3月。

紀国正典[2006]「金融情報に対する金融機関の社会的責任意識の調査と評価(2005)―高知市所在金融機関のディスクロージャー誌とホームページの比較検 討―」高知大学経済学会『高知論叢』第86号、2006年7月。

紀国正典[2006]「金融の公共性・国際公共性諸学説の検討(4)―社会的責任投資(SRI)と社会的責任金融(SRF)―」高知大学経済学会『高知論叢』第87号  2006年11月。

紀国正典[2007]「国際的責任金融(IRF)」立命館大学国際関係学会『立命館国際研究』第19巻3号:朝日(関下)教授退職記念号、2007年3月。

紀国正典[2007]「日本における金融CSRの現状と活動(1)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(銀行編)―」高知大学経済学会『高知論叢』第 88号、2007年3月。

紀国正典[2007]「日本における金融CSRの現状と活動(2-1)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(信金・信組・労金編)―」高知大学経済学 会『高知論叢』第89号、2007年7月。

紀国正典[2007]「日本における金融CSRの現状と活動(2-2)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(信金・信組・労金編)―」高知大学経済学 会『高知論叢』第90号、2007年11月。

紀国正典[2007]「顧客勧誘方針に対する金融機関の社会的責任意識の調査と評価(2007)―高知市所在金融機関の顧客勧誘方針の公表状況と内容の検討 ―」高 知大学経済学会『高知論叢』第90号、2007年11月。

紀国正典[2008]「日本における金融CSRの現状と活動(3-1)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(証券会社等編)―」高知大学経済学会『高 知論叢』第91号、2008年3月。

紀国正典[2008]「日本における金融CSRの現状と活動(3-2)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(証券会社等編)―」高知大学経済学会『高 知論叢』第92号、2008年7月。

紀国正典[2008]「日本における金融CSRの現状と活動(4)―金融庁「金融機関のCSR実態調査」のCSR事例分析(保険会社編)―」高知大学経済学会『高知論叢 』第93号、2008年11月。

紀国正典[2009]「金融機関の社会的責任活動(金融CSR)についての調査と評価(2007)―高知市所在銀行に対する学生による金融CSR評価の試み―」高知大学 経済学会『高知論叢』第94号、2009年3月。

紀国正典[2009]「金融ユニバーサルデザイン(上)―公共性および金融の公共性を発展させるための指針―」高知大学経済学会『高知論叢』第95号、2009年7月

紀国正典[2009]「金融ユニバーサルデザイン(下)―公共性および金融の公共性を発展させるための指針―」高知大学経済学会『高知論叢』第96号、2009年11月

紀国正典[2010]「金融機関の社会的責任活動(金融CSR)についての調査と評価(2008)―高知市所在の銀行と証券会社に対する学生による金融CSR評価の試み―」高知大学経済学会『高知論叢』第97号、2010年3月。

紀国正典[2010]「公共性研究の方法と公共性三元論(上)―金融の公共性研究のための準備作業―」高知大学経済学会『高知論叢』第99号、2010年11月。

紀国正典[2011]「公共性研究の方法と公共性三元論(下)―金融の公共性研究のための準備作業―」高知大学経済学会『高知論叢』第100号、2011年3月。

紀国正典[2011]「高知大学での教育活動をふりかえって」高知大学経済学会『高知論叢』第100号、2011年3月。

(雑誌論文)
紀国正典[2009]「金融の公共性と社会的責任金融・国際的責任金融」日本科学者会議『日本の科学者(特集:世界金融危機と金融規制の現代的課題)』Vol.44   No.4 April 2009。

紀国正典[2009]「金融の社会的責任と地域づくり金融」中小商工業研究所『中小商工業研究』第101号、2009年10月。

(翻訳)
N.P.ヘップワース『現代イギリスの地方財政』同文館、(第6章「資本財政」担当)

(その他)
高知市委託調査『高知市市民意識調査分析報告』高知市企画課、1986年5月。

書評:宮本憲一『現代資本主義と国家』京都大学財政学研究会発行『財政学研究』第6号、1987年5月。

紀国正典[2005]「対話型授業で学生の立場にたった分かりやすい授業の追求」高知大学共通教育自己点検評価委員会『学生による授業評価報告書』、2005年3月

(電子書籍出版)
紀国正典[2013]『運動弱者と中高年のための楽々寝床筋トレ―運動を持続できないあなたも長続き、とても簡単』2013年9月、中出出版、ブクログ・パブー(htt p://p.booklog.jp)。


(2013年12月25日執筆)