運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン

このページでは、わたしが提案している「運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン」について説明いたします。

みなさんのご意見・ご提案をお待ちしております。

ご関心があれば、ご自由にご参加ください。
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「運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン」とは、いったいなんでしょうか。

ユニバーサルデザインとは、製品や施設を利用するさいに、障がい者や高齢者もふくめ、どのような状況にあるどのような人でも、すべての人が快適に利用できるように、製品や施設を設計(デザイン)しようという公共財思想です。
わたしはこの思想を、金融、財政、教育そして運動(筋トレ)などのソフトウェアー(有形物ではなく情報や方法などの無形的利用方法)にも応用しようと考えたのです。

したがって、「運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン」とは、「どのような状況にある、どのような人でも、簡単で、手軽に、長続きできるような運動(筋トレ)方法のことであり、そのような方法を開発(デザイン)すること」という意味になります。
ボディビル、トレーニングジム、鉄アレイ、ランニング、ジョギング、マラソン、一万歩ウオーキングのような、体力や筋力それに意志力が強い人(わたしは「運動強者」とよびます)に向いた運動(筋トレ)方法ではありません。

運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン7原則
わたしは研究者の職業病だと思うのですが、長年、眼痛、肩こり、腰痛に悩まされてきました。そこでいろんな運動や筋肉トレーニングを試みてきましたが、ことごとく長続きせず、挫折しました。
その頃にユニバーサルデザインという思想に出会ったのですが、それをきっかけに、長続きしない原因を探れば、誰にでもできて、長続きする有効な運動(筋トレ)方法があり得ると考え、その原則を解明しました。

それが次の「運動(筋トレ)ユニバーサルデザイン7原則」です。
(1)簡単であること(簡単性の原則)
(2)手軽であること(手軽性の原則)
(3)つらくないこと(肉体的負担軽減の原則)
(4)おっくうでないこと(精神的負担軽減の原則)
(5)容易に達成感が得られること(達成容易性の原則)
(6)すぐに習慣化できること(持続容易性の原則)
(7)中断されることが少ないこと(継続性の原則)


紀国がたどり着いた「楽々寝床筋トレ」
わたしは、上記の7原則を満たす運動(筋トレ)方法が本当にあるのかどうか、探してみることにしました。このヒントになったのは、それまでに寝床で簡単に数回両足を上げるだけのことを就寝前にやっていたら、意外にも長続きして腰痛の防止に効果があったことです。

寝ころぶ姿勢は、つらくないし、おっくうにも感じないで筋肉トレーニングができて、(3)肉体的負担軽減の原則および(4)精神的負担軽減の原則を満たします。
また寝床での筋トレは単純で単調な運動しかできませんが、運動が簡単であることによって、(1)簡単性の原則を満たします。
運動が単純で単調であれば、メニューや回数を自由に選択でき、各人の体力やその時々の調子に柔軟に合わすことができ、容易に達成感が得られます。(5)達成容易性の原則を満たすのです。
運動負荷は地球の重力をただで使わせてもらい、面倒な道具はいっさい必要ありません。寝間着やパジャマを着たまま運動に入り、そのままの状態で終わり、(2)手軽性の原則も満たします。
起床と就寝は、人間にとって絶対に不可欠な習慣です。この機会を運動(筋トレ)に利用すれば確実に習慣化できますし、室内なので天候や気候などにより中断されることはまずありませんので、(6)持続容易性の原則および(7)継続性の原則を満たします。
加えて望ましいのは、やわらかい布団の上での寝床運動であることによって、椅子などを使う運動や立って行う運動それに戸外での運動などのように、足をくじいたり、転倒してケガや骨折をしたり、交通事故にあったりすることのない、きわめて安全な運動方法であることです。

このようにしてわたしは、「寝床で寝ころびながらの筋肉トレーニング方法の12組の基本運動と8組の増強運動」を開発し、実際に効果があるのか、妻と共に実践してみたのです。
妻と共にやってみると、二人ともにその効果は大きく、しかも長続きしました。簡単で楽な運動は長続きしますし、長続きできるから楽な運動であっても効果があるのです。

「楽々寝床筋トレ」の効果
数ヶ月から半年ぐらい続けてもらえば、次のような何かしらの効果を実感できます。「塵(チリ)も積もれば山となる」のです。

○なんとなく足取りが軽くなった。○歩くことがおっくうでなくなった。○階段を上るのが苦にならなくなった。○自転車こぎが楽になった。○地面を踏みしめているような感覚がある。○足の指が地面をつかんでいるような感覚がする。○背筋が伸びて目線が高くなったように感じる。○お腹や下腹に力が入るようになり筋肉が引き締まったように感じる。○太ももやふくらはぎの筋肉が引き締まったように感じる。○お尻の筋肉が引き締まったように感じる。○ひどい肩こりに悩まされることがなくなった。○目の疲れやそれによる頭痛をあまり感じなくなった。○目がすっきりしているように感じる。○立ったり座ったりするのが楽になった。○家事をするのがなんとなく楽になった。○掃除機を使うのが苦にならなくなった。○バスや電車の中で立っているのがつらく感じなくなった。○無理をして筋肉を痛めても以前より回復が早くなった。

運動(筋トレ)ユニバーサルデザインの改良に向けて
わたしは、この成果をぜひ多くの高齢者や中高年の方々と共有してみたいと思い立ち、本にまとめてみました。『運動弱者と中高年のための―「楽々寝床筋トレ」―運動を持続できないあなたも長続き、とても簡単』という本です。
これを出版しようといろんな出版社と交渉しましたが、運動や筋トレの著名な専門家でないわたしのような素人は、まったく相手にされませんでした。
それでは、自己出版するしかないと、電子書籍で出版してみたのです。
下にその表紙を紹介しました。その下部のURLをクリックしていただくとブクログ・パブーの電子書籍販売サイトへ移動します。有料(税込み¥357円)ですが、そこからスマホやインターネットにダウンロードして、入手できます。



http://p.booklog.jp/book/77488/read

しかし、スマホやインターネットをもっていない高齢者の方が多いと思いますし、ぜひ読んでいただきたい方々に行き渡らないのが悩みです。
そこで、このページにご関心をもっていただいた方々に、いっしょに実践していただき、ご意見やご提案をいただきながら、さらに使いやすく、わかりやすい改良版の本を出版してみようと準備中しています。題名は、『60歳からの高齢者筋トレ革命―楽々寝床筋トレ(高齢者入門編)―誰にでもでき、超簡単、安全、長続き』とする予定です。
多くの方の後押しがあれば、出版社も乗るかもしれません。なにとぞ、よろしくお願いいたします。

健康寿命を延ばすには筋肉を鍛えるしかない
日本の平均寿命は世界一ですが、健康寿命との差が大きいという問題があります。健康寿命とは、要支援・要介護なしに自立して生活を送れる期間のことです。女性の平均寿命は86.61歳と長いですが、健康寿命は74.21歳です。男性の平均寿命は80.21歳ですが、健康寿命は71.19歳です(2013年調査)。
この寿命期間の差(女性約13年、男性約9年)は、生活をするのになんらかの他人の支えや介護が必要であったり、寝たきりになってしまった期間なのです。
この健康寿命を延ばすには、老化とともに衰える骨や関節を支える筋肉を鍛えることが、きわめて重要になります。筋肉は、歳をとっても鍛えることが可能だからです。

日本整形外科学会は、2007年に「ロコモティブシンドローム
(運動器症候群:通称ロコモ)」という用語を提唱して、この対策に取り組み始めました。「ロコモ」とは、骨・関節・筋肉・神経などの体を動かす運動器になんらかの障がいが起こり、「立つ」、「歩く」などの機能が低下することをいいます。
2010年8月には、大江隆史医師を委員長とする「ロコモテャレンジ!推進協議会」を設立し、Webサイトを立ち上げ、市民講座を開くなどの積極的な取り組みを進めています。
(Webサイト:www.locomo-joa.jp)。

当研究所も、この専門家の取り組みに学びながら、連携して活動を進めていきたいと考えています。

なお、ここでは要旨を紹介することしかできませんが、詳しくは、このページから枝分かれした「楽々寝床筋トレへの足どり」ページで説明してありますので、そのページをご覧ください。

(追記:「楽々寝床筋トレ」について直接に話を聞いてみたい方、講演や講習を依頼したい方は、「お問い合わせ」にてご連絡ください 。折り返し、メールにてご相談に応じます。 )

                       (2016年1月18日執筆)