このたび、論説「ジョン・ローの国家破産・金融破産論」を、高知大学経済学会『高知論叢』第115号(2018年10月)に発表しました。
紀国が研究をすすめてきました「国家破産・金融破産」研究の第1作となるものです。
ご関心のある方は、次をクリックして高知大学学術情報ディポジトリにアクセスしていただき、拙稿論文をダウンロードしていただくことができます。
論文の構成は次のとおりです。
「ジョン・ローの国家破産・金融破産論」
はじめに―国家破産・金融破産論の意義と定義
第1章 ジョン・ローの思想と行動
第2章 絶対王政下のフランスにおける財政危機と国家破産
第3章 ルイ14世末期の国家破産とジョン・ロー
第4章 ジョン・ロー・システムの展開と崩壊
第5章 ジョン・ロー・システムに対する評価
おわりに―ジョン・ロー・システムの歴史的実験が教えたこと
ジョン・ローを取りあげたのは、彼が歴史上初めて国家破産・金融破産を引きおこしたこともありますが、ヘリコプターマネー論者がこのローをヘリマネ論の歴史的実験として前向きに評価する動きがありましたので、その非科学性を批判するためです。
さらに、財政破産がいかに理不尽な金融破産をもたらすのかを明らかにして、警鐘を鳴らすことも意図しました。
ご笑覧いただければ幸いです。